小さな子どもを連れて、夏に車中泊をしたい。でもエンジンをかけっぱなしにはできないし、熱中症も心配…。
「やっぱり真夏に子連れで車中泊するのは無理かも?」と思っていませんか?
我が家は5人家族で、長男が生後6ヶ月の頃からハイエースで車中泊をしています。今では年間10泊以上。真夏でも、子どもと一緒に快適な車中泊を楽しんでいます。
この記事では、実際に子連れで夏の車中泊をして「無理だった」と感じた体験談と、そこから学んだリアルな対処法を紹介します。
結論からお伝えすると、「ポータブルクーラーを使うこと」が唯一で最強の方法でした。
これまで数年にわたり、家族で夏の車中泊を重ねてきた中で見つけた「本当に効果のある暑さ対策」を詳しくまとめました。
夏に向けて子どもとの車中泊を計画している方は、ぜひ最後まで読んでみてください。



【子連れにきつい?】夏の車中泊が無理だと言われる理由
外気温以上に「車内温度」が上がるから無理
夏の車内温度は、夜でも30度以上になり、エンジンを停止させた状態では寝られません。
JAFの実験では、夏の炎天下でエンジンを停止させて、30分後には45度になっています。その後も、車内温度があまり下がらいないことが実験の結果から分かります。

我が家は真夏に四国を訪れた際、RVパークに宿泊しました。当時はポータブルクーラーを持っておらず、「窓を開ければ大丈夫だろう」という軽い気持ちでした。RVパークに到着するまでにカーエアコンを全開でつけており、寒いくらいにしてエンジンを停止させました。到着後すぐに寝ましたが、30分も経たないうちに暑さで目が覚めました。
寒いくらいにしていたはずの車内温度は30度以上になり、家族全員汗だくで寝ていました。あまりの暑さに窓を開け、風が入るようにして寝ました。外気温は30度を下回っていたはずですが、湿った風が入ってきて、逆に暑さを助長しただけでした。子どもたちが暑さで苦しそうに寝ている姿を見て、とても後悔したことを覚えています。
このように、夏の夜にエンジンを停止させた状態では、車内温度が外気温以上に上がります。対策なしには、夏の車中泊は無理でしょう。
エンジンをかけっぱなしにできないから無理
暑いからといって、カーエアコンを入れるためにエンジンをかけっぱなしにすることはできません。
理由は以下の4つです。
- 騒音トラブル
- 環境への悪影響
- 一酸化炭素中毒の危険性
- 車やバッテリーへの負担
1つ目の理由は騒音トラブルです。一般的に、RVパークやキャンプ場などの宿泊施設はアイドリングが禁止されています。エンジン音は、深夜や静かな場所では特に響きやすいです。
とあるRVパークで車中泊をした際、他の宿泊客の方が深夜にエンジンをかけて一時的に外出されました。一般的な乗用車でしたが、そのエンジン音が思った以上に大きくて、出ていかれた際と戻ってこられた際に目が覚めてしまったことを覚えています。
また、あるキャンプ上では、アイドリングしている車に他の宿泊客の方が注意をされに行っていました。
余計なトラブルを避け、楽しい旅にするために、エンジンをかけっぱなしにしての車中泊は無理と言ってもいいでしょう。
2つ目の理由は環境への悪影響です。エンジンをかけっぱなしでアイドリング状態が続くと、二酸化炭素などの排出が増え、環境負荷が大きくなります。
3つ目の理由は一酸化炭素中毒の危険性です。排気ガスが車内に入り込み、一酸化炭素中毒を引き起こすリスクがあります。
4つ目の理由は車やバッテリーへの負荷です。長時間のアイドリングは、エンジンやバッテリーへの負担を増やします。車の故障や寿命短縮の原因になります。
このような理由から、アイドリングすることはできません。エンジンをかけっぱなしにしてカーエアコンを使うことができないのです。
寝苦しさによる疲労の蓄積があるから無理
夏の車中泊でカーエアコンを使わずに過ごすと、寝苦しくて体を休めることができません。
家族での真夏の四国旅行では、エンジンを止めて30分くらいで、車内温度は急上昇しました。始めは寝られたとしても、30分後には暑さで目覚めてしまいます。その後も何とか寝ようと目を閉じるのですが、汗が滝のように流れ出てきます。
仕方なく窓を開けて風を入れるのですが、その風が生暖かく湿っており、余計に暑さを感じてしまいます。子どもたちも汗だくになり寝ているので、うちわで扇いであげていると、気が付けば周りが明るくなってきていました。
ゆっくりと休むはずの夜が、逆に疲労を蓄積してしまいました。
【暑さ対策はこれ!】夏の車中泊の暑さを乗り切る唯一の方法
ポータブルクーラーを使おう
対策なしの夏の車中泊は無理ですが、暑さを乗り切る唯一の方法があります。それは「ポータブルクーラーを使うこと」です。
冷却スプレーを使う。冷感マットを使う。冷えピタを使う。窓を開けて風を入れる。サーキュレーターを回す。サンシェードを使う。等など…「夏 車中泊 暑さ 対策」で検索すれば、たくさんの方法が出てきます。
無意味とは言いません。我が家は実際にどれも使ってみました。一時的には「ひんやりして気持ちいい」と思いましたが、すぐに暑さが襲ってきます。これらのアイテムだけでは、夏の車中泊の暑さを乗り切るのは無理です。
ポータブルクーラーを使えば、我が家が車中泊を楽しむハイエースワゴンの車内温度を、寒いくらいまで冷やしてくれます。ハイエースワゴン以上に大きな車で車中泊をされる方は、当ブログをご覧になる方はおそらく少数だと思われます。
よって、ほとんどの車で、夏の車中泊を乗り切る唯一の方法は、ポータブル電源だと言い切ることができるのです。
夏の車中泊は暑さを乗り切れば快適!!子連れ家族にとってのメリット
子連れ家族にとっての車中泊のメリットを紹介します。
全ての季節において車中泊はおすすめなのですが、夏には「夏休み」という特別な長期休暇があり、人が集まりやすい時期なため、特に車中泊をおすすめします。
時間を自由に使える
車中泊であれば、ホテルのようなチェックイン・チェックアウトの時間制限がありません。
子連れであれば、時間通りに動くことができない場面は多々あります。
時間を気にしてイライラ。そんな感情とはオサラバできます。
宿泊費が節約できる
ホテルに宿泊するよりも安いです!!ホテルであれば、夏休みはかなり宿泊費がアップされます。
キャンプ場やRVパークでの宿泊であれば、ホテルよりもかなり宿泊費を節約できます。
例えば、我が家が宿泊したことのある「RVパーク TOTTORI」ならお盆期間でも1泊6000円です。

子連れであれば宿泊する人数が多くなるので、宿泊費が安くなるのは、かなり助かります。
混雑を避けやすい
深夜に出発して、目的地近くで宿泊し、朝一から思う存分遊ぶ。
そんなことも車中泊であれば、可能です。
子連れだと渋滞に巻き込まれるのは避けたいところです。夏休みのような長期休暇だと行楽地へ向かう車が集中し、渋滞が頻繁に発生します。夏ではありませんでしたが、しまなみ海道へ向かう途中、事故渋滞に巻き込まれて1ミリも動かなくなったときは、絶望したものです。
太宰府天満宮へ訪れた際には、近くで車中泊をしていたため、渋滞に巻き込まれることなく現地に到着することができました。まだ人が少ない中、お参りをすることができました。我が家が帰ろうとした時間帯には、逆方面(太宰府天満宮へ向かう方面)の道路が渋滞で動くことができなくなっていました。
せっかく楽しい旅行が渋滞で台無しになる、そんなバッドイベントとはおさらばしましょう。
非日常のワクワク感を味わえる
車で寝泊まりすること自体が、非日常を感じさせてくれます。
子どもたちは車中泊を楽しみにしており、「次はどこへ行くの?」と目を輝かせて聞いてくれます。
「ワクワク感が止まらない」
車中泊の大きなメリットです。
荷物の移動が楽
車中泊であれば、車に大きな荷物を置いたまま遊びに出かけることができます。
子連れだと荷物が多くなりがちです。我が家がホテル泊した日は、車から降りて大きなカバンやキャリーケースで荷物を運び、一旦ホテルに大きな荷物を預けて遊びに出かけ、また荷物を取りに行ってホテルの部屋へ向かう、というような手間がありました。
車中泊であれば、そのような手間を省いて遊びに出かけられます。車に帰って来て、最低限の荷物を持ってお風呂へ向かい車で宿泊することができます。
荷物移動が楽、というか、ほとんど荷物移動をすることがありません。
子連れ車中泊でのポータブルクーラーの選び方
車中泊でのポータブルクーラーの選ぶ際に確認すべきことは、大きく5つあります。
- 設置スペースと本体サイズ
- 冷却性能と車内空間
- 電源方式と消費電力
- 排熱・排水の処理のしやすさ
- 静音性
1つ目は、設置スペースと本体サイズです。車内はスペースが限られているため、設置場所とクーラー本体のサイズを確認します。クーラー本体は、車外で見ると大きく感じなくても、車内に入れると想像以上に大きく感じます。必ず、カタログの表記サイズを確認して、車内の設置スペースを測るようにしましょう。
2つ目は、冷却性能と車内空間のバランスです。一般的に冷却性能の値が高いほど、値段が高くなります。車内空間がそこまで広くないのに、冷却性能が最大クラスのクーラーを選ぶと、値段が高くなってしまいます。逆に車内空間が広いのに、値段を抑えて冷却性能の低いクーラーを選ぶと、車内を十分に冷やすことができなくなってしまいます。ハイエースワゴンくらい広めの車であれば、1.0kW以上を目安にすると良いでしょう。
3つ目は、電源方式と消費電力です。電源方式には2種類あります。AC100V電源とポータブル電源です。消費電力は、小型モデルであれば約500W、標準モデルであれば約800W、大型モデルであれば約1200Wを目安にすると良いでしょう。
4つ目は、排熱・排水の処理のしやすさです。ポータブルクーラーには、(ほとんどの場合)排熱ダクトが付属しています。そのダクトをどのように車外に出すのかを考える必要があります。
また、排水ホースも付属しています。クーラーを稼働すると結露によって水が出ます。排水ホースの先をペットボトルで受けるなどしておかないと、車内が水浸しになってしまいます。私は一度、用意したペットボトルが小さすぎて車内を水浸しにしてしまいました。
なお、我が家が使用しているWAVE2のカタログには「発生したドレン水を蒸発させる機構を搭載しており水の排出は不要です(湿度70%以下の場合)」という表現が用いられています。何度も使用していますが、WAVE2本体にも水が溜まるくらい排水ホースは必須です。「湿度70%以下の場合」という表現もありますしね。カタログの表現をそのまま受け取ってしまうと、車内が水浸しになってしまいます。
5つ目は、静音性です。機種やモードにより音の大きさは変わりますが、静かな車内であれば想像以上に音が気になります。子連れであれば、落ち着いて睡眠をとるためにも、静かな機種・モデルを探しましょう。
【比較あり】子連れ家族で夏の車中泊におすすめのポータブルクーラー1選
サイズ・性能を考慮すると、子連れ家族での夏の車中泊におすすめのポータブルクーラーはこれです!
WAVE3 | ポータブルエアコン

まとめ|子連れでも夏の車中泊は快適にできる!
夏の車中泊は、「暑すぎて無理…」と感じる場面がたくさんあります。でも、我が家のように一度失敗を経験したからこそ分かったのは、「ポータブルクーラーでしっかりと暑さ対策をすれば、子連れでも快適に過ごせる!」ということです。
ポータブルクーラーはもちろん、車内レイアウトの工夫や停車場所の選び方もとても重要です。ちょっとした工夫で体感温度が大きく変わることを、今回あらためて実感しました。
本記事が、これから夏に車中泊を予定している方の参考になれば嬉しいです。
暑さ対策を万全にして、家族みんなで快適な車中泊を楽しんでくださいね。準備さえしっかりすれば、真夏でも楽しい思い出を作ることができますよ!
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